K子と病みおじ・楽の感想

オススメポイント
その1 ・和尚、そっち側の人間だったの?!
その2 ・エロシーン、一作目と比較するとどう…?

この記事はこんな御仁にオススメ

・ホラーとエロの融合した作品が読みたい
・ダウナー系おじさんとヒロインのイチャラブ作品が読みたい

・「DLsite がるまに」で女性向けエロ同人誌や音声作品を買ってみよう

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前書き

さて、今回は【ヨールキ・パールキ】の「K子と病みおじ・楽」です。
以前、紹介した「K子と病みおじ・派」の続編となります(↓クリックで記事が開きます)。


一見するとホラー作品のようにも見えますが、内容は全くそんな事が無く「人外イチャラブもの」として楽しめます。
複雑な設定は無いため、今作だけでも楽しめると言えば楽しめます。しかし、病みおじ(病んでるおじさん)とK子(ヒロインである屋根裏の怪異)を「可愛いと思えるかどうか」は前作を読んでいるかどうかで決まると思います。
今作で初めてこのシリーズを知った方は、もしかすると「この二人が…可愛い…だと?!」と思うかもしれません。しかし、確実にこの二人は「可愛い」のです。是非、その感情を抱いた状態で今作を読んでみてください。

今作は発売日を待ち望み、深夜0時を過ぎた瞬間に購入をするほど続きが気になっていた作品です。ページ数も68ページとボリュームがあり、ストーリーもしっかり進みます。気になっていた謎も少しずつ紐解かれますし、病みおじもK子も見た目が小綺麗になっていくんですね。
なんと22年5月下旬には番外編の発売も予告されています(内容はK子のアナル開発ものとのことです)。しかもその後は、続編である「密」の販売も決定しているようなので、今のうちにシリーズをチェックしてみてはいかがでしょうか…。

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レビュー

内容としては「前作にて、かなり距離が縮まった病みおじとK子。順風満帆の毎日がスタート…と思いきや、なんとアパートの周りには念仏を唱えた和尚が立っている。どう考えてもK子を祓おうとしていることに気づいた病みおじは、必死で抵抗し和尚を部屋に上がらせない。念仏を聞いて震え上がるK子を見て心配した病みおじは、あの部屋で昔何が起きたのかを管理人さんに聞くことになり…?!」というもの。

今作はいろいろと「予想外の展開」が多く、驚きの連続でした。しっかりと進むストーリーと、必然性のあるエロシーンのバランス、そして謎が謎を呼ぶ「次回への引き」。68ページ、余すこと無く色んな要素がギチギチに詰め込まれています
ちなみに前作は65ページ中、おまけが10ページありました。しかし今作はおまけが無く、全て本編にページが割かれています。前作のおまけ漫画は非常に良いものだったため「今回もおまけが欲しかったなぁ…」と思っているところに、間髪入れず「番外編」の宣伝が。これはつまり、超拡大版のおまけということでは…?!
シリーズのファンにとってはこんなに嬉しいことはありません。信頼して番外編も購入させて頂きたいと思います。

「和尚がK子をお祓いしようとする」という展開を聞いて、不安に感じる方もいらっしゃると思うのでそこだけ説明させてください。病みおじは表紙絵のように全身大怪我を負ってしまいますが、K子が直接痛めつけられたり酷いことをされるシーンはありませんのでご安心を。
話の展開的に悲しさや切なさはありますが、病みおじとK子なりに「歩みこそ遅いものの、少しずつ前に進んでいる」なと私は思いました。

※ここからネタバレあり(この注意書きについての説明)

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オススメポイント

その1 ・和尚、そっち側の人間だったの?!

私は前作の終わりで、和尚が出てきたのを見て「悪い人では無いのだろうが、確実に病みおじとK子に害をなす人間だ。一刻も早く追い出さなきゃ…」と思いました。それこそ話の展開によっては今作で完結の可能性も…?!と不安がりながら今作を購入。ドキドキしてページをめくり、読み進める私。
結果から先に書かせてもらうと、和尚は「悪霊を祓う側の人間」でありながら、非常に器が大きく気遣いの出来る素晴らしい立ち位置のキャラでした。今作のMVPと言っても過言ではないでしょう。

今回は、K子が病みおじと触れ合って活発になることで「霊障(幽霊などの影響で、良くないことが起きること)」が起き出し、周りが迷惑するというのが物語の導入。その結果として和尚がアパートの敷地内で念仏を唱えまくるんです。
管理人さんや他の住人からすると、それはどう考えても「解消しないといけない事象」なので、病みおじもずっと拒み続けることは出来ません。室内で結構好き放題やっていた前作と比べて、今作では「外部への影響」が明確に表に出てくるんです。
それはそのまま「今のままで本当に良いのか」という葛藤に繋がります。病みおじは病んだことが原因で「恐怖心」こそバグりましたが、倫理観や常識はそこまでバグってはいなかったようです。私は本当に安心いたしました。

そして、私は一作目のレビューで「この物語の終着点は、どうなることが幸せなのかの想像がつかない」と書きました。しかし、和尚は今作の終盤で病みおじに「苦しまずにK子を成仏させる方法を私と模索することもできます。どうしますか?」と神妙な顔で話します。
これは和尚が「幽霊や怪異だからといって、その全てをただ排除すれば良いとは思っていない」ということ。同時に「幽霊や怪異を大事に思う人間の気持ちを、ちゃんと汲むことができる人物である」ということ。
病みおじは「自分がK子の近くにいることで霊障が発生するのなら、K子を部屋に置いたまま自分が出ていけばいい」と考えるのですが、果たしてこれは最善策なのでしょうか。管理人がこの部屋を入居禁止にしない限り、次の新たな住人がやってきてK子に驚いてまた去っていくのです。
幽霊や怪異というのは、原因があって現世に出現しています。その原因が解消される=成仏する、ということであれば、幽霊たちにとっても幸せなことのはず(この世への恨みが無くなる、ということなので)。それを和尚は「霊たちを祓う立場」として理解している。
K子の息子の気持ち、K子の気持ち(貴方と一緒に居たいという気持ちが優ったのでしょう、の発言)、そして病みおじの「自分が原因になっているのならいっそ…」という気持ち。その全てを等しく理解してくれる。

和尚、すいません…。絶対にあなたは「無理やりK子を祓おうとして病みおじにぶん殴られる、インチキ霊媒師」だと思っていました…。あなたという存在がこの作品に現れてくれたおかげで、もう最悪の状況になることは無くなったと言っても良いはず。
ですが、またもや私は「じゃあ、どうなるのが一番幸せな結末なのか」が分からなくなりました。どうか和尚、病みおじにとってもK子にとっても納得の行く未来を二人に示してあげてください。それはきっと、病みおじとK子の二人だけでは見つけることの出来ないものでしょうから…。

その2 ・エロシーン、一作目と比較するとどう…?

率直な感想として、病みおじが一作目よりよく喋るようになっています。68ページ中、25ページがエロシーンに使われているのですが、一作目に比べてSEXという行為自体が「目的」ではなく「思いを伝える手段」に変化していっているという印象でした。

今作のSEXシーンは、病みおじが「和尚をどう追い払えば良いのか」「K子との関係について」という問題にぶち当たってしまったときに出てきます。一時的な現実逃避であったり頭を冷やして考えをまとめるためにSEXをするのですが、その際に病みおじは「K子に語りかける」のです。
内容は「今、解決すべき問題の中身」であったり「K子の願いを叶えてあげたい」という思いであったり、「自分が今、どのくらい気持ち良いか」であったり様々。前作の1.5倍ほど、プレイ中の台詞は増えているのではないでしょうか。

病みおじは物語の途中で、管理人さんに「生前のK子について」の詳細を聞かせてもらいます。「生前、K子は仲睦まじい夫婦だったが、誤解により旦那を殺したと思われてしまう。子供が出来ないまま、前科者として誤解されたまま、K子は衰弱死してしまった」というK子の過去。
それを知った病みおじは、自分と重なる部分があると感じたことでしょう、なぜK子のような人が悲しみながら死ななければならなかったのかと悔しく思ったことでしょう。病みおじは「妊娠という夢ならば今の自分でも叶えられるかもしれない」と考え、積極的にK子を抱きます。これでもか!というほど突いて、中に出す病みおじ。その姿は痛々しくもあり、優しくも見えます。

もし「妊娠すること」がK子の夢であれば、それが叶ったらK子は成仏してしまうかもしれない。「怪異と人間」という間柄では妊娠なんて出来ないかもしれない。しかし「人間ではないはずのK子と肉他的接触が出来て、肉体関係を持つことが出来ている存在」は現時点で病みおじだけ。
病みおじの人生は、確実にK子の出現によって明るくなっている。しかし、病みおじは「自分の幸せ」よりも「K子の悔いを取り去ること」を優先するのです。
もし妊娠が出来なくても、病みおじは「自分は今、K子のことをこんなに想っている。二人でこんな事ができたら良いねと想っている」とK子に伝えるために、たくさん抱きしめて、たくさん語りかけるのです。結果がどうあれ、こんな世界でも貴女のことを想っている人間はここにいるよ安心してほしいな、と精一杯伝える
泣きながらイッてしまうK子ですが、ちゃんと病みおじの気持ちが届いているのでしょう。

そして最後の「病みおじと一緒にいたい」というK子の選択。バツイチとも再婚とも死別とも言えない、触れ合えない幽霊でもない。形容しがたい関係の二人ですが、その間にはちゃんと「絆」のようなものが芽生えていました。
正直、今作は「イチャラブ」と一言で表現してしまっていいものか悩みました。もっと正確に表現するなら「乗り越えラブ」とでも言いましょうか。「引越し先に怪異が居た、という導入のエロ漫画」とは思えない、不思議な読後感。一体、物語はどこへ向かうのでしょうか…。

最後に

ストーリーが進むに連れ、病みおじやK子に対する印象がどんどん変化していくこのシリーズ。同時に、SEXシーンというものの意味合いも絶妙に変化していて、ヨールキ・パールキさんの漫画力の高さを改めて感じます。
抜き目的ではなく「関係あってのエロ」「このカップルだからこその幸せなSEXが見たい」と思う御仁には、是非オススメしたいこのシリーズ。少なくとも、まだ二作は続くというのはファンとしては嬉しいですね。
一作目が気に入っている御仁には、全力でオススメしたいと思います。私個人としては「病みおじとK子、両方の声が入っているボイスコミック」が作られて欲しいのですが、そういった希望は一体どこへ送れば良いのでしょうか…。

商品情報とリンク

K子と病みおじ・楽【ヨールキ・パールキ】

通常価格…880円

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