
オススメポイント
その1 ・短編集だからこそ伝わる「日常」
その2 ・コミカルとエロとの見事な融合
・読んでいて楽しい気持ちになれるエロ漫画が読みたい
・短編集が好き
「DLsite」や「がるまに」をまだ使ったことがない御仁は、こちらも読んでほしいぞい!
サンプル画像1




前書き
さて、今回は【ラセン恐怖閣】の「ふたなりお嬢様は従者とお戯れ」です。
この作品は、以前紹介した「わたくしはフタナリ伯爵令嬢ですもの、イケメン下僕なんてオナホにしてヤリますわ!? ~アナルはセックスに入りません~」の続編になります。
このシリーズは「お嬢様がふたなりで、イケメン下僕に逆アナルをする」という部分を除けば、絵柄や読みやすさは「女性向けTL同人」の入門にピッタリだと思います。しかしこの作品の中核は「お嬢様がふたなりで、イケメン下僕に逆アナルをする」という部分、これこそが唯一無二。
ということで、せっかくなのでこの際「ふたなり逆アナル」という新ジャンルの扉をノックしてみましょう。一度この世界を覗けば、きっと貴女は虜でしょう。私はこのジャンルがどんどん人気になっていくことを願っております…。
恋人同士ではない主従関係、優しくも厳しいイケメンがとろけ顔で喘ぐ、などこのシリーズ特有のオススメポイントは非常に多いです。しかも、なんと今作は「一作目には無い工夫」が随所に施されているのです。詳しくは「レビュー」にて説明させていただきます。
そして、今作を読んで私なりに感じた「エロ漫画と短編集について」の思いを簡単にまとめてみました。興味がない人にとっては特に面白くない文章だと思うので、気になる方だけ読んでいただければと思います。
私は健全漫画や小説でも「短編集」という形式が大好きです。全く違う話が収録されているものや、「連作短編集」と呼ばれるものもありますが、長編とはまた違った面白さがあります。
「起承転結の上手さ」や「バリエーションの豊かさ」が短編集の魅力だと私は考えているのですが、エロ漫画においてはなかなか短編集という形式は決して多くありません。あるところにはあるのかもしれませんが、私はそういった形式を読んだ経験があまりありません。エッチシーンにいたるまでの経緯、二人の関係性の説明、ページ数の問題など、素人が考えられるだけでも「エロ漫画が短編集に向いていない理由」はいくつもあります。
しかし今作、私はちょっと唸りました。前作以上に、作者であるラセン恐怖閣さんの「漫画力」の高さが遺憾なく発揮されているのです。「おちんちん令嬢」という一見ギャグに聞こえる設定は、そのキャッチーさが「読者への説明」を極力省くことへの手助けになっているのでしょう。
エミリーとクライドという愛すべき二人は、時に突飛に思える言動が出てしまうものの、あの世界観の中で「ギャグ過ぎないギリギリのバランス」を保っていると感じます。もっとありえない言動を取らせることも出来るのかもしれませんが、それをあえてやらないことで「エッチはするが、決して性欲に支配されているわけではない」というキャラクターになっている。
性欲に支配されていないからこそ、ONとOFFの切り替えがちゃんと出来る。だから心身ともに場面転換がすぐにできる、だからこそ「次のページは、間髪入れずに別の話」となっていても違和感が無いのではないでしょうか。
今作のおかげでこのシリーズは「短編でも長編でも、どちらも面白い」ということが判明しました。これはつまり、ラセン恐怖閣というサークルへの信頼感にも繋がるでしょう。短編漫画を繋いで一冊のエロ同人誌を作るというのは、おそらく簡単な行為ではないと思います。だからこそ、ここで「これってとても凄いことじゃないか?」と書いておきたいのです。
この設定、このキャラだからこそ可能なことなのかもしれませんが、それはつまり「おちんちん令嬢」という世界観の『可能性』にも繋がっていると感じました。
関連記事
サンプル画像2




レビュー
内容としては「『ふたなりおちんちん令嬢』であるエミリーは、従者であるクライドにおちんちん管理をされている。時に厳しく攻められ、時にガン尽きでクライドの尻を犯すエミリー。館の外の様子も描かれる今作では、新たなキャラクターたちも物語に関わってきて…?!」というもの。
全部で70Pというボリュームの今作ですが、なんと今回は短編集となっております。
内容は
- 1~5Pほどのミニ漫画が8つ
- 24Pの描き下ろし漫画が1つ
- 1Pの設定資料やイラスト、一言コメント
という感じです。ちなみにこの8つの短編はfantia(ファンティア)という支援サイトで公開されたものになっています。ラセン恐怖閣さんのfantiaページはこちら。
私は以前より月150円の支援プランに入り、イラストや文章の更新を楽しみにしています。支援ページには「有料公開されたものが作品に収録されることがある」と明記されているため、「先読み」「応援」という気持ちで支援プランに入っています。
ラセン恐怖閣さんのページは「無料公開分」「支援者向け」「無料公開+支援者向け」と様々なカテゴリーの記事があり、見ていて非常に楽しいです。「支援プランには入っていないが、作品のことは気になる」という人でも楽しめるものが多いので、気になる方は一度見に行ってみてはいかがでしょうか。
それと、短編集と聞くと「じっくりエロシーンが読めないのか」と思う御仁もいらっしゃるかもしれませんが、ご心配なく。この作品の根底にある「楽しさ」「多幸感」は短編であっても十二分に発揮されていますし、むしろ「この二人のいろんなお話が読める」という嬉しさがありました。ページ数こそ少ないものの、一つ一つのお話がしっかりしているので、個人的には満足感がとても高かったです。
最後に。エミリー、クライドは「両者共にMっ気がある」という独特の関係のため、受けと攻めが入れ替わるのも特徴の一つ。一粒で2度美味しいと言いますか、痒いところに手が届くといいますか。
「おビッチさん」「おちんちん令嬢」「雄膣(おすちつ)」など、この作品でしか読むことが出来ない素敵なワードセンスも必見。絵からストーリーからワードまで、どれを取ってもレベルの高いまさに「隙のない作品」となっていると思います。
※ここからネタバレあり
(この注意書きについての説明)
ネタバレ無しで商品紹介ページへ飛びたい方はこちら
・商品紹介ページへ
オススメポイント
短編集ということで、いくつもの話が収録されている今作。牧場や街中、森の茂みといった、屋敷の外での話が多いのがとても良かったですね。
牧場主であるコニールさん、クライドに憧れるケビンという少年など、前作では見られなかった「第三者」がたくさん出てくるのも今作の特徴。この二人はちゃんと街の人達に「高貴な人たち」として認識されている、おちんちん令嬢が世間でどう見られているのかというのを第三者を交えて知ることができるのです。
短編漫画の中には「行為に至らずに終わるもの」があったり、完全にコメディ要素だけの非エロのお話があったりします。「エロシーンのあるお話」は行為のバリエーションが豊かなので、まるで二人の日常を覗いているような気分になるのです。
非エロのお話があるというのがミソで、これは「日常的におちんちん管理をしているが、エミリーとクライドは決して煩悩に支配されている訳では無い。隙あらば即ハメ、というふしだらな関係ではない」ということを意味しています。
エミリーはおちんちん令嬢ではあるものの、ちゃんと「令嬢」としての役割は果たしている。エミリーはクライドとの普通の時間もちゃんと大事にしている。おちんちん管理という名の性行為をする仲ではあるものの、ちゃんと悩んだり妄想したり怒ったりする。
決して「お付き合いをしているカップル」ではない二人だからこそ「肉体関係だけで全て成立する」わけでは無いのです。クライドの金玉を触りたいエミリー、クライドにおま〇こを触って欲しいエミリー、自分のアナルに夢中になって欲しいクライド。
「あなたは下僕なのだから触らせなさい、触りなさい」と一言言えばそれで済むはずの関係。しかし二人は簡単にそうはならない。
毎日、少しずつ悩んで、少しづつ妄想して、少しずつ前に進んでいく。一つ一つを見れば「ほんの小さな出来事」かもしれませんが、そういったの出来事の積み重ねのことを我々は「日常」と呼ぶのでしょう。
前作のお話が「濃厚な数時間」だったとするなら、今作は「二人の日常」。普段の二人はこうやって生活をしているんだな、と感じることは、つまり「未来」をも感じられるということ。読者としてはそれもまた「幸せ」なのです。
これはもう「前作にも増して」と言いたいのですが、コミカルさが非常に心地良いのです。ギャグと表現するかどうか迷ったのですが、個人的に「読者を笑わせようとしている表現」というよりも「エミリーとクライドの性格から生み出されているもの」だと感じたため、ここではコミカルと表現しています。
これに関しても、我々読者が「前作で二人の性格や関係性を受け入れることが出来ている」からこそ、1話目から特に説明無しで「あの展開」が出来るんだと思います。というか、1話目も2話目もエッチシーンは「想像や夢での出来事」なんですよね。
細かく見ていくと「クライドは夢の中でエミリーにおねだりしている」など、グッとくる要素も多いのですが、あえてそこを掘り下げることはしない。エッチシーンを「想像や夢」として処理することで、テンポ感とオチを両立しているんですね。素晴らしいと思います。
そして今回、特に良かったのは描き下ろし漫画に登場するケビンの存在です。ケビンの両親はクライドの仕事に関して「ちゃんと理解している」というのが分かったのも驚きですが、結末が特に良かった。
私は正直、クライドとケビンの目が合ったシーンで少しだけ不安になりました。「もしかしてケビン、幻滅するんじゃないか?」と。その後のシーンでクライドも同じことを考えるのですが、きっとクライドの「矜持を見せなければ」という思いがケビンにも伝わったのでしょう。
ケビンには「エロさよりも格好良さ」が伝わったんだなぁ良かったな…と思いきや、「ケビンお前勃起しとるやん!震えてるってことはもしかしたら射精もしとる?!もしかすると精通(人生初の射精)の可能性も…?!」という驚きのラスト。
いやはや、ケビンの気持ちがね。私には痛いほど分かるんです。というのも、そもそも私が「がるまに」や「女性向けTL同人」に興味を持つきっかけになったのは前作「わたくしはフタナリ伯爵令嬢ですもの(略」が素晴らしかったからなのです。
中でも特に衝撃的だったのは「クライドの感じる顔がとてもエッチだった」という点。これは私自身「クライドのエッチな表情が性の対象になっている」のか「私もクライドのように気持ちよくなりたい」なのか、それとも「エミリーの立場になりたい」と思ったのか、今でもはっきりと分からないんですね。
きっとそれはケビンも同じなのではないでしょうか。ケビンの性癖は今後どうなってしまうのでしょうね。クライドのようなお兄さんに挿れたいと思うのか、それともクライドのように「ふたなり令嬢に仕える従者」となって挿れられたいと思うのか。
少し話が逸れてしまいましたが、あのお話を「明るいまま終わらせた」ということが重要なのだと思います。このシリーズの根底に流れる「コミカル」という要素は、絶対的な「救い」なのです。
私達の世界からすると「おちんちん令嬢」はコミカルなものですが、この世界の、特に当人にとっては相当な覚悟が必要なもの。当人であるエミリーも、彼女を支えるクライドも、覚悟してこの道を選んでいます。
「笑える作品かと思いきや、結構重い話だった」にすることが可能なこの世界観ですが、作者であるラセン恐怖閣さんは物語の最初から「コミカル」という要素を同居させている。最後に「どちらかを恨んでいるであろう男の子(この子がヒステール様なのでしょうか)」が登場しましたが、きっとこの子も最終的には「二人の持つ明るさ」に救われると私は信じています。
ちょっと長くなってしまいましたが、このように「エロ」の中に「コミカル」が素晴らしいバランスで融合されていることで、読んでいて明るい気持ちになれる。明るい気持ちになれるからこそ、何度もこのシリーズを読み返したくなるのです。
P.S. 「この子がヒステール様?」と書きましたが、作者であるラセン恐怖閣さんのtwitterを見ると「今後BL要素が絶対に入る話がある」とあるので、あの男の子はクライドに想いを寄せている可能性がありますね。ますます面白くなりそうです。
※ネタバレここまで
最後に
私は「おちんちん令嬢」というシステムは本当に発明だと思っています。これだけでラセン恐怖閣さんがメシを食えるようになるべきだと思うほど、本当に素晴らしい発明。
なろう系の「悪役令嬢」が一つのジャンルとなり、様々な作家さんが作品を作り出したように、「おちんちん令嬢」も女性向けTL漫画の一大ジャンルにならないでしょうかね…。十二○記の「王と麒麟」のように、いろいろな「私の考えた最高のおちんちん令嬢と従者」が見てみたいと思います。
そして、いつかこのシリーズの続編が読めるその日のために、私はfantiaで支援を続けていきたいです。更に、いろいろなところで「おちんちん令嬢」シリーズを宣伝していきたいと思います。
半年以上ぶりに書いた「がるまに」作品のレビューですが、いかがだったでしょうか。この記事がきっかけで、初めて「おちんちん令嬢」を知った。そんな人が一人でもいてくれたら私は嬉しいです。
商品情報とリンク

ふたなりお嬢様は従者とお戯れ
【ラセン恐怖閣】
通常価格:880円
(↓タップすると商品ページへ飛びます)


